会社名 | 株式会社 明光社 | 代表取締役社長 矢野 剛 様 |
使用 いただいている 弊社商品 | EF-35、VAC-120H、StitchLiner5500、SPF-8、BQ-250L、BQ-460、BQ-470、 APC-66D、APC-61II、PJ-100 |
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会社所在地 | 東京都文京区白山3-6-21 TEL : 03-3814-4893 |
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ホームページ | http://www.bookwill.co.jp | |
Horizon News 掲載年月 | 2012年1月 Vol.34 |
デジタルプリンターの登場の衝撃を受けて創業以来、大ロットの印刷の後処理をメインに手がけてこられた同社ですが、会社の方向を変えるきっかけになったのは、1998年頃、ゼロックスのデジタルプリンターの登場に衝撃を受けたからだそうです。「PODの普及により、製本会社が要らなくなるのでないか、と脅威を感じた。前工程の印刷が変われば、後工程の製本は大きく変わる。得意の製本技術を活かすために、生き残りを賭けてPOD の導入を考えた。」 と矢野社長が当時を振り返ります。
2000年には、富士ゼロックスのDocuTechを導入。出版社から新しい仕事を獲得しようと、文京区白山にオンデマンドパブリッシング事業部を起ち上げられました。その際、得意の製本技術で差別化するため、DocuTechにインラインで製本機器を設置せず、敢えてオフラインとし、プリンターの後処理用に、弊社の1クランプ無線綴機BQ-250Lと中綴じ機SPF-8を導入いただきました。
デジタルの仕事に取り組む 必要性DocuTech を導入し、POD分野に進 出した同社ですが、矢野社長には強い信念がありました。
「出版業界は、バブル崩壊から平均ロットは目に見えて減少しており、小ロット対策が必要だと考えていた。今まで印刷や製本方法の制約により、実情にそぐわない部数・納期での出版が当然のように行われていた。出版社・ユーザーから求められている小ロット・短納期・在庫レスなどの要望に応えるためには、製本の枠を取り払いデジタル印刷から仕事に取り組むことが、当時はどうしても必要だった。」今では、当たり前の小ロットや短納期ですが、矢野社長の先見性が光ります。
高い製本技術を武器に 新規事業を開拓プリプレス、POD印刷、製本までを完全に内製化した同社ですが、現在では新規事業の開拓を積極的に行われています。他社との差別化を支えているのが、本業である高い製本技術と製本のノウハウです。
新規事業開拓の1 つとして、2010年には、印刷Web 受注サービス『PRINTAIL』(プリンテイル)を起ち上げられました。Web 受注サービスで受注する仕事は、平均100部程の書籍の印刷・製本が多く、電子入稿の形で全国から受注し、効率化をはかっておられます。Web 受注サービスでは『10部から100部の製本』といった従来では製本会社泣かせの細かい仕事ばかりです。しかし、小ロットの製本が得意な同社は、10部から100部の製本も問題なくこなし、さらにデジタル印刷機を導入している印刷会社の後加工等も積極的に引き受けています。
新たな取り組みとして、一冊500円から自費出版できる仕組みの『LITEBOOK』(ライトブック)を提案されています。これは、ユーザーにデータを流し込んでもらって自動組版し、オンデマンド印刷後、製本するという仕組みです。表紙は予め用意したデザインの中から選んでもらい、カラーオンデマンド機で印刷します。矢野社長のお言葉では「これからは、製本業と言えどもWeb と切り離されたビジネスモデルは考えづらい。その点、当社は、デジタル印刷に取り組んでいるので、Web との親和性が高く保て、製本を含めたビジネス展開をできることが強みになっている。」とのこと。一冊500 円という手軽さがうけて、受注は徐々に増えているそうです。
温故挑新の姿勢PODの導入とOne to One の仕事への取り組みによって、大手印刷会社からの仕事の量・種類ともに広がった同社。それにともなって、弊社の無線綴機をBQ-460・BQ-470と増設していただきました。中綴じの仕事はVAC-120H+StitchLiner5500を導入いただき、加工設備フル稼働の状況です。
同社のホームページには、『温故挑新』の言葉が掲げられています。『受け継がれた技術をさらに深めつつ、新しい技術修得に果敢に挑戦し続ける』という同社の姿勢を表した言葉です。ホリゾンでは、その挑戦され続ける姿を、後処理加工分野からしっかりサポートしていきたいと考えています。株式会社 明光社 様のますますのご発展をご期待しており ます。
((株)ホリゾン東テクノ 佐野作兵衛)